ご先祖様の力を借りて。

『あ、そろそろ行かないと!』

「そうですね……」


時計を見ると、五時十五分だ。

遅れるといけないし、もう行ったほうがいいかも。

私はそう考えて、食べきれなかったお菓子をしまう。

……あ、着替えてなかった。

急いで制服を脱いで、私服に着替える。

そのまま急いで荷物を片付けると、円力華様が話しかけてきた。


『あら、着替えたのね。早く行きましょう?』

「はい、わかりました」


すぐに部屋から出て、発表がある食堂に向かう。

椅子がたくさんあるから、食堂で発表するのかな?

そんなことを考えながら、移動する。

早歩きで向かったからか、いつもより早めに食堂についた。

中に入ると、すでにたくさんの人が集まっていて、席もほぼほぼ埋まっていた。

なんとか空いている席を見つけて座る。

……発表が終わったら、そのままご飯も食べていこう。

せっかく食堂に来たのだし、何かが食べたくなってきた。

今日のメニューは何かなぁと、窓口をチラリと見てみる。

しかし、人が多くて見えなかったので、今日のメニューはわからなかった。