ご先祖様の力を借りて。

「ごちそうさま」


呟いて、お盆を返却口と書いてある場所に置きに行く。

まだ食べ終わっている人は少なかったので、すぐに置くことができた。

たまにとても並んでいることがあるから、今日は早くて良かった。

少しほっとしながら、教室に戻る道を歩いていく。

途中でたくさんの人とすれ違って、きっと食堂は混んできてるのかなと考える。


「……でね?」

「え〜、本当なの? すご〜い」


ふと声が聞こえて、歩いてくる人を見る。

そこには可愛らしく着飾った愛摛がいて、友達らしき人と楽しそうに話していた。

私のことをチラリと見て、興味がなくなったようにまた友達と話しだす。

……やっぱりわからないのか。

安心したような、少し寂しいような……そんな不思議な気持ちで、食堂に向かう愛摛を見送る。

昔から一緒にいたから、いじめられるとしても気づいてくれないのはなんだかなぁと思う。

まぁ今日も気づいてくれなかったので、気にしないようにしながら教室に向かう。

教室の中にはもう人がいて、きっともう食べ終わった人たちだ。

私も結構早めに食べたけど、もっと早い人がいるんだな。

そんなことを考えながら、自分の席に座る。