ご先祖様の力を借りて。

指示を出してくれていた人の焦った声に、全員の攻撃が止まってしまう。

その隙に妖はこっちに近づき、クラスの一人に攻撃を当てようとする。

私はすぐに取っておいた結界を作って、その人を守る。

ガキンッ、と音が響いて、クラスの人たちもはっとしたように妖から逃げる。

攻撃しようとしていた妖は結界に弾かれていたので、攻撃をくらわず逃げることに成功する。

指示を出してくれていた人もはっとして、もう一度合図を出す。


「ご、ごめん! もう一回、攻撃!」

「「はい!」」


クラスの人たちは息を合わせて、先にいた方の妖に攻撃する。

それがトドメになったのか、妖は倒れた。

それでも油断せずに、新しい妖を警戒する。


「「「「ガァアー!!! ガォー!!」」」」


妖はそのまま突っ込んできて、守り系の術を使う人に止められる。

そしてそのまま袋叩きにされて、グ、グォォォ……と情けない声をあげている。

……流石に少し可哀想だが、やられないとやられるので仕方ない。

そのまま少し経ち、妖が倒れた。