え、もう終わりなの?

早い……まだ少ししかたってないのに。

クラスの人はさっそく席を立って親しい人のところに行っている。

……私の周りから、人が消えた。

きれいにあっちの方に行った。

そんなに私の近くにいたくないのかな……

いや、近くに海晴もいるから、海晴を避けてるのかもしれない。

……両方ともなのかもしれないけど。


「……何か話すか?」

「なんで?」

「いや……何か話したそうな顔をしていた」


……私、そんな顔をしてたんだ。

顔に出ないほうなのに……よくわかるな。

天光家では顔に出なくて不気味とか言われてたんだけど……

感心しながら、うなずく。


「何を話すか……」

「勉強」

「……それでいいのか?」