『これ、自己紹介カードってやつ?』

『そうね。好きな食べ物を書くところもあるから、きっとそうだわ』

『あ! 趣味を書くところもある!』

『ここ、写真?』

『一言もありますよ』


ご先祖様たちが言っているように、自己紹介カードというやつに似ているかもしれない。

見たことはないけど、ご先祖様に聞いたことがある。

他に書くところは、名前だったり、特技だったり、年齢だったり。

……術は書かなくていいのかな?


「戻った。これを使え」

「わかった。術は書かなくていい?」

「ああ、自分の術を知られると決闘で不利になると苦情がきたからな」


決闘……そんなのがあるんだ。

納得しながら、海晴にもらった鉛筆でプロフィールをうめていく。

名前は神影美霊で、性別は女、年齢は十二歳、好きな食べ物は……甘い物とか?

趣味は妖を退治することで、好きな音楽……なしでいいよね。

一言は……水真家に所属しました、よろしくお願いします、と。