私は部屋にあった靴を履いて、外に出る。

食堂の場所は、昨日使用人さんに聞いている。

でも昨日は行かなかったから、何があるのかは知らない。

少し楽しみだ。

すこしワクワクしながら、食堂へ向かう。

食堂への扉の中には、たくさんの人がいた。

……なんだかすごく見られてる。

さっきまでざわざわしていたのに、私が入ったら急に静かになった。

……こんなに見られると、少し緊張する。

たぶん、所属している人は毎日食堂とかで会っているから、きっと知っている人ばかりなんだと思う。

だから知らない人がいると、すぐにわかるのかな。

そう考えながら私は窓口に行き、ご飯を注文する。


「食パンといちごジャム、ください」

「は、はい。こちらでよろしいですか?」

「それでいいです。ありがとうございます」


私は食パンといちごジャムをを受け取って、空いている席に向かう。

……あ、向こうの方は人が少ないし、あそこにしよう。

さすがに食事中も見られるのは嫌なので、できる限り人がいないところを選ぶ。