ご先祖様の力を借りて。

「水真家に所属したいとのことで、連れてきました」

「そうか」

「神影美霊です」


こっちを見てきたので、名前を言う。

……礼儀正しく、言えたはず。

所属できるといいな……できなかったら家に帰るだけだけど。


「ふむ……」

「所属させてもいいですか?」

「ああ、いいぞ」


そう言って、当主はうなずいた。

……意外と簡単に所属できた。

これで家を出れる。


「では、失礼しました」

「ああ」


私は部屋から出て行った海晴についていき、部屋を出る。

そのままどこかに向かおうと歩き出した海晴に、質問する。