君の瞳に僕の色は映らない

「おにーちゃんは、『しょうがい』、やったの?」


意味がうまく伝わらずに拗ねながら尋ねてくる妹が世界で一番可愛いと思う。


こんなこと誰かに言ったら、きっとシスコンだって言われるんだろうけど。


「やったよ。三年生か四年生のとき」


「そうなの!なにした?」


僕は昔の記憶を頑張って引っ張り出す。


「視覚障害も聴覚障害もやった気がするけど……他にも何かやったような気がする。でも僕は何したんだっけ」


「しかくしょうがい?なにそれ?」


「んーとね、目が不自由な人のことかな」


好奇心旺盛な子だ。


最近は興味をもったことはいろんな人に聞いている。


母さんも、小学校の保護者懇談会で、質問が多くて好奇心旺盛だね、と言われたと話していた。


「目が不自由って?目見えないの?」


「それだけじゃなくて、ぼやけて見えたり、視界がせまく見えたり、色が違って見えたり……いろいろだね」