噂のイケメン探し

夏祭りとか、一年間の中でもかなりの大イベントなのに。


あたしだって、友達とか、彼氏とか、好きな人とかと夏祭り行きたいし花火も見たい。



どうやったら克服できるんだろう。



そう考えているうちにもっと酷くなってきた。




あたしは思わずしゃがんだ。


こんなところでこんな体勢で、迷惑だということもわかっていたけど。



わかっていたけど、立てない。



「痛っ」


誰かが、あたしに躓いた。


「ごめんなさいっ」


謝ったけど、その人はあたしをツーンと睨んでどこかに行ってしまった。



──とりあえず、ここから離れないと。


人が少ない場所へ。



力を踏ん張って立とうとしたとき。



「朱愛っ」


どこかから、あたしを呼ぶ声が聞こえた。


しばらくして見えたのは───



「柊真」



人混みの中、人をかきわけて柊真が手を伸ばした。



どうしてここにいるのがわかったんだろう。