【短編】眠り姫に口付けを。





けどおかしいな…


やっぱり最近の僕、変だな。




「違う、僕は“まとも”になっただけ」

「……じゃ、じゃぁ…マジでコイツと付き合ってんの!?」


思い切り彼女を指差すと、だいぶ取り乱した状態でリエは泣きだす。



「それは違うよ…けど、」


そこまで言って言葉に詰まる。



けど、何なんだよ。


僕…もしかして変なこと考えてる?

本当におかしくなった?



グルグル駆け巡ったままの言葉達を、


僕は必死に捕まえようとするけど上手く掴むことが出来ない。

離れて、遠くに、消えて…