そうお父さんが叫ぶと同時に3回目の爆発。
「ママ!!」
必死にお母さんを呼ぶ私を、お母さんは悲しそうな目で見つめた。
「いい、梨乃?よく聞いてね、今からあなたは車の下に隠れるの。何があっても、誰が来ても声を出しちゃダメよ。ママと前やったかくれんぼみたいにね。ちょっと待てば黒田さんが来るから、それまではずっと隠れてて」
「ママは?ママはどこにかくれるの?」
「……っ、ママは梨乃が隠れたら隠れるから、後で会いましょうね」
「ぜったいにあえるよね?あしたはりののにゅうがくしきだから、パパもおやすみだもんね!」
「………っ、もちろん会えるわ。約束するから。さ、早く!」
そういうお母さんの瞳は光ってて、すごく寂しそうだった。
後部座席の下に隠れた後、お父さんが私に言い聞かせた。
