「………ニコ、これは誰の仕業だ」
まずの第一発見者は矢野さん。
とっくに舎弟たちは音に気づいていたはずも、今出たらヤバいことを悟ったのかみんなして知らんぷり。
なぜか矢野さんの鋭いメガネにわたしが問い詰められて、言わなくても分かるだろうと、スッと視線を逸らす。
また修理費が嵩むねと、心のなかでは同情しておいた。
「えええ~~!!結局オレたちがやるんスか!?修理屋に頼みましょうよお……」
「手は空いてるだろ。普段から食ってるタダ飯代だと思え」
「うえーーー…」
支配者、戦闘狂。
もういっこ破壊神も追加させたほうがいいかもしれない。
当の本人はどこかへ行っちゃったし、反省どころか余計に街で暴れていそうだ。
こんな毎日が当たり前感覚になっちゃったところが、ちょっとだけ面白い。



