わかったよ。
もう、じゅーぶんだよ。
カシラがいない組織だとナメられるから、そうならないために一応は俺を形として置いておいただけだって。
「じゃあ俺、生まれてこないほうが良かった?」
メンヘラだからこう考えちゃうんだよ、昔から。
答えないってことは肯定なんだなって勝手に思い込むし、少しくらい褒めてくれてもいいだろって本当は泣きすがりたい。
最後まで“僕”でしかない俺なんか、ここにいる価値もないってことかよ。
「出ていったほうがいい…?……お父さん、兄ちゃん」
母親は心優しい女性だったという。
俺が物心つく前には病気で他界しているから、すべて矢野から聞いた話でしかないけど。
憂巳坊っちゃんは彼女にそっくりです───と、昔はしょっちゅう言われていた。
「雲雀会を背負うのは俺ひとりで十分だ」
長男と次男。
明らかに権力があるのは前者だ。
家を任されるのだって一般的にも長男だろう。



