憂巳side
「……笑わせるな。出来損ないの失敗作が」
そうだ、自分はずっとそう言われつづけてきたことを思い出した。
ニコの耳が聞こえていなくて良かったと考えてしまった時点で、俺は確かにこの兄貴には勝てないのだろう。
俺は羽倉家の、雲雀会の、失敗作。
「…その女は誰だ」
「ニコは……新しい使用人です」
「使用人?」
「…はい」
おまえもだいぶ変わったよね、矢野。
同情することを嫌って、最初はおまえのほうが本気でニコにカラダを売らせようとしてたってのに。
そいつがニコに多少たりとも興味を持って動かした足は、俺が出るよりも前に自ら止まる。
「ゆうみを……いじめないで」
なんなんだよ、おまえ。
ガキんちょのときからそーだよ。
なにもできないくせに俺の前に出てさ。
結局はビビり倒して俺に抱えられるオチのくせに、俺を守ろうとする。
「……笑わせるな。出来損ないの失敗作が」
そうだ、自分はずっとそう言われつづけてきたことを思い出した。
ニコの耳が聞こえていなくて良かったと考えてしまった時点で、俺は確かにこの兄貴には勝てないのだろう。
俺は羽倉家の、雲雀会の、失敗作。
「…その女は誰だ」
「ニコは……新しい使用人です」
「使用人?」
「…はい」
おまえもだいぶ変わったよね、矢野。
同情することを嫌って、最初はおまえのほうが本気でニコにカラダを売らせようとしてたってのに。
そいつがニコに多少たりとも興味を持って動かした足は、俺が出るよりも前に自ら止まる。
「ゆうみを……いじめないで」
なんなんだよ、おまえ。
ガキんちょのときからそーだよ。
なにもできないくせに俺の前に出てさ。
結局はビビり倒して俺に抱えられるオチのくせに、俺を守ろうとする。



