「せ、千里さん……!?ほ、本物なんですか…!?」
「1発殴られてみるか」
「えええ遠慮しときますっ!この感じ、本物で間違いねーっす!!お久しぶりです…!ご無事でなによりです!!」
「ウソだろ…、千里さんがとうとう帰ってきた……、やっぱこの人は不死身なんだ…」
「なあ、そうなるとカシラの立場はどうなるんだ…?千里さんが若頭に戻ったら、カシラは……」
ちょうど屋敷を出ていたのだから、このまま遠くに。
私はゆうみの手だけを掴んで、誰も追ってこない場所まで。
このときのあなたも、それを望んでいたかもしれないのにね。
「カシラ、」
「なんだよ矢野。おまえに出迎えられても嬉しくないって」
夕方になって屋敷に戻ると、ゆうみをずっと探していたように矢野さんが駆け寄ってくる。



