「中高一貫ってどんな感じ？中学と高校で分かれてんでしょ？」
「体育館もグラウンドもめちゃ広いよ。高等部の先輩とぶつかったときは死ぬかと思うくらい怖いけど、部活もいっぱいあって───いでででっ！！なにすんだよゆーみ兄…！聞かれたから答えただけだろオレは！！」
「おまえの感想なんかどーだっていいんだよ。中等部のおまえがニコを常に守ってやれるのかって俺は聞いてんの」
「いや、常には無理だよ。高等部と中等部で棟が分かれてるし。一緒になるときって言ったら全校集会とか？」
居間のおせんべいが次から次に無くなっていくなあ…と思っていたら、今度はゆうみに頬を引っ張られて騒ぐ海人がいる。
16歳になった私と、14歳になった海人。
海人は部活が忙しくなったとか何とかで、この屋敷に来る頻度と時間帯は変わったものの。
結局は私が勉強を教えていることは同じだった。
