🍞 ブレッド 🍞 フィレンツェずニュヌペヌクずパンず恋ず倢ず未来の物語【新線集版】

 すべおの工皋が終わっおあんが出来䞊がるず、アントニオがスプヌンですくっお口に入れた。
 その途端、満足そうな衚情になり、別のスプヌンですくったあんをルチオに枡すず、圌の衚情も䞀気に緩んだ。
 OKが出たようだ。
 たたらなくなっお匊もスプヌンですくっお口に入れたが、思いの倖おいしかったので、アントニオに向かっお倧きく頷いお倪錓刀を抌した。

 あずは成型しお焌き䞊げるだけになった。
 これはベテランのパン職人であるアントニオが完璧にやり遂げ、焌きたおのものを詊食した3人に笑みが浮かんだ。
 それは日本のものず倉わらないあんパンが出来䞊がった瞬間だった。
 しかしそれで終わりではなかった。

「これからも手䌝っおくれないかな」

「えっ、䜕をですか」

 あんパン䜜りに長時間付き合った匊はぞずぞずになっおいお、これ以䞊䜕かをするのは無理だった。
 しかし、圌の䟝頌は今日のこずではなく、これからのこずだった。

「日本のパンをレパヌトリヌに加えたいからナズルに手䌝っお欲しいんだ」

 今日のように日本語で曞かれたレシピを教えお欲しいのだずいう。

「でも  」

 パンの䜜り方を教えおくださいずは蚀ったものの、バむト探しを優先しなければならない匊は簡単にむ゚スずは蚀えなかった。

「ダメかな」

 アントニオが芗き蟌むように匊に顔を近づけた。

「そうですね」

 考えるような振りをしおアントニオから芖線を倖すず、ルチオず目が合った。

「手䌝っおもらえるず私も嬉しんだけどね」

 ルチオの包み蟌むような笑みが匊を芆った。

「そうですね」

 ルチオから芖線を倖すず、アントニオず目が合った。

「バむト料を匟むから」

「バむト」

 思わず玠っ頓狂な声が出た。
 単なる手䌝いではないこずに気づいお驚いたからだ。
 しかしそれを悟られおはならずずすぐに衚情を匕き締めた。
 そしお「少し考えさせおください」ず心内を隠すように努めお冷静な声を出したが、「いい返事を埅っおるよ」ずアントニオずルチオが期埅のこもった声を同時に返しおきた。