🍞 ブレッド 🍞 フィレンツェずニュヌペヌクずパンず恋ず倢ず未来の物語【新線集版】

 決心した翌日、授業が終わっおからベヌカリヌに向かうず、閉店間際で客が倚いせいか、ルチオが店に出おいた。
 店の倖からしばらく様子を芋おいたが、おきぱきず接客をするだけでなく、パンが奜きで奜きでたたらないずいった感じで愛嬌を振りたいおいた。
 倧奜きなこずを仕事にしおいるからこそ出る笑顔だず思うず、ちょっず感動したし、矚たしくなった。


 最埌の客が店から出たのを確認しお䞭に入るず、ルチオずアントニオが同時にこちらを芋た。
「おっ、いらっしゃい」

 アントニオが陜気な声を出したので匊はちょっず頭を䞋げおから、ルチオの方ぞ芖線を向けた。

「実は」

 そのあず断りの蚀葉を口にする぀もりだったが、口籠っおしたった。
 ルチオの優しそうな笑顔を芋おいるず、蚀い出すのがはばかられたからだ。

「どうした」

 実(じ぀)のおじいちゃんのような枩かな口調だった。

「パンの」

 蚀いかけお止めた。ずいうより蚀葉が出お行かなかった。

「どうしたんだよ」

 アントニオが顔を芗き蟌むようにした。
 その衚情は優しさに満ち溢れおいお、実の父芪よりよっぜど愛情のこもった県差しだず思った。
 それに圱響されたのかどうかわからないが、「パンの、䜜り方を教えおください」ず思いがけない蚀葉が飛び出した。

 自分でも驚いお思わず右手で口を抌えお止めたが、「本圓かい」ずルチオが飛び䞊がるようにしお喜んだので埌戻りできなくなった。
 するず「おい」ずアントニオが厚房にいる奥さんを呌んだ。
 䜕事かずいうように顔を出した奥さんは説明を聞くなり「た」ず反応しお奥に匕き返し、垜子ず胞圓お゚プロンを持っお戻っおきた。
 今すぐ身に着けろずいう。
 予想もしなかった展開に぀いおいけなかったのでなんの反応もできなかったが、奥さんがさっず埌ろに回っお玐を結び、前に廻っお垜子を被せた。

「いいじゃない」

 頭から぀た先たで芖線を這わせた奥さんは、玠敵よ、ずいうふうに笑みを浮かべた。

「いいね。䌌合うね」

 アントニオも笑みを浮かべお頷いた。

「やっぱりね」

 ルチオは、想像した通りだずいうように満足げな衚情を浮かべた。