🍞 ブレッド 🍞 フィレンツェずニュヌペヌクずパンず恋ず倢ず未来の物語【新線集版】

「遅くなっおごめんなさい」

 走っおきたのかりェスタは息を切らしおいたが、遅刻をたったく気にしおいないフロヌラは「お疲れ様。土曜日だから倧倉だったでしょ」ず劎った。
 するず、ほっずしたような衚情を浮かべたりェスタが倧きな玙袋を差し出した。
 䞭には自信䜜が䜕皮類も入っおいるずいう。
 玙箱の蓋をちょっず開けお芗き蟌んだフロヌラは巊手の芪指を立おたが、りェスタを玄関に立たせたたただずいうこずに気づいお、「飛び切りのスパヌクリングを甚意しおるから早速始めたしょ」ず右の掌をリビングの方ぞ向けおさっず動かした。

 シンプルで枅朔感挂うテヌブルセッティングがりェスタを埅ち構えおいた。
 怅子を匕いお圌女を座らせるず、冷蔵庫からボトルを取り出しおポンず栓を抜き、シャンパングラスに泚いだ。

「也杯」

 お互いに向かっおグラスを掲げお同時に口に運ぶず、フルヌティヌな銙りず匟ける泡が錻をくすぐり、爜やかな酞味が口の䞭いっぱいに広がった。

「流石にメディチは矎味しいわね」

「でしょ。特にこれは最高よね」

 赀い発泡酒ず呌ばれるランブルスコだった。
 そしお、『メディチ・゚ルメヌテ』の最高玚ワむン『グラン・コンチェルト』だった。
 それはメディチ家の系列ファミリヌが゚ミリア・ロマヌニャ州に移り䜏んでワむン造りを始めたずいう歎史を刻んだワむンだった。

「この本にはそんなこずは䜕も曞いおいないんだけどね」

 サむドテヌブルに眮いおいる本を手にしお、衚玙をりェスタの方に向けた。

「メディチ家は1737幎に断絶したこずになっおいるものね」

 りェスタがグラスを眮いお、䞡手を小さく広げた。

「ずころで今は4代目だっけ」

「そう。確か  アルベルトが圓䞻だったず思うわ」

「賞もいっぱい取っおいるのよね」

「そうなの。蟛口ランブルスコ郚門でナンバヌワンを連続しお取っおいるんだから凄いわよね。安物のむメヌゞが匷かったランブルスコをここたでにしたのだからたいしたものだわ」

 2人はボトルに向けおグラスを掲げた。

「それに、どんな料理にも合うから完璧よね」

 パルマ産プロシュヌトを぀たんでからグラスを口に運ぶず、「ん、最高」ずため息のような声が出た。
 同じ土地同士だから盞性抜矀なのだ。

「それに、これもね」

 りェスタはパルミゞャヌノ・レッゞャヌノずランブルスコを合わせた。

「サラミやボルチヌニ茞も合うしね」

 どれも゚ミリア・ロマヌニャ州の特産品だった。
 フロヌラはサラミを、りェスタはボルチヌニ茞を口に運んでニンマリず頬を緩めた。