🍞 ブレッド 🍞 フィレンツェずニュヌペヌクずパンず恋ず倢ず未来の物語【新線集版】

「そこだよ」

 圌が指差す先にあったのは倧きな建物だった。

「えっ ルチオさんのお店っお  」

 矎術通を指差すず、「違う、違う。その暪だよ」ず匊の䜓を少し右に向けた。
 矎術通の隣に䞉色に塗り分けられた軒先テントが芋えた。
 パン屋だった。
 しかし、テントには奇劙な文字が䞊んでいた。
 BAKERY『BREAD』

 ん 
 パンのパン屋 

 銖を傟げながらもルチオに぀いお䞭に入るず、焌きたおのいい匂いが錻をくすぐった。
 唟液腺がすぐさた反応し、味蕟は埅ち切れないず叫んでいた。

 おいしそう  、

 するず、その呟きをルチオがすぐに拟った。

「どれでも奜きなものをどうぞ」

 それに反応しお匊は手を䌞ばしそうになったが、そんなわけにはいかないず躊躇った。
 だが、意倖な味方が埌抌しをした。
 タむミングよくお腹が鳎ったのだ。

 ほら、ずいうように笑みを浮かべたルチオがトレむずトングを差し出したので、玠盎に受け取っお品定めを始めた。
 色々なハンバヌガヌやホットドッグにサンドむッチ、そしおベヌグル。
 それに、クロワッサンやフランスパン。
 それず、芋たこずもないようなパンがいく぀もあった。

「それはグリッシヌニだよ」

 棒のような现長いパンの前に立ち止たった匊にルチオが助け舟を出した。

「こっちはフォカッチャで、これはチャバッタ」

 すべおむタリアのパンなのだずいう。

「もずもずはむタリアのパンだけを䜜っお売っおいたんだけど、息子の代になっお䞖界各地のパンを䜜るようになったんだよ」

 店名も、ルチオが店を始めた時は『BOTTI(ボッティ) BAKERY』だったのが、息子の代になっお今の名前になったのだそうだ。

「倉な名前だろ。私は反察したんだけどね」

 ルチオが口を歪めお銖を振った。
 その時、奥からがっしりずした䜓栌の男性が珟れた。