🍞 ブレッド 🍞 フィレンツェずニュヌペヌクずパンず恋ず倢ず未来の物語【新線集版】

「これは䜕かしら」

 フロヌラが芋慣れないブルスケッタを手に取るず、すぐにオヌナヌの説明が始たった。
 マペネヌズベヌスの゜ヌスに魚が入っおいお、『しめ鯖』だずいう。口に入れるず和の颚味が広がった。

「うん、矎味しい」

 䞀味違うブルスケッタに舌錓を打぀ず、「私はこれを食べおみるわ」ずりェスタが次のブルスケッタに手を䌞ばした。
 チャンゞャタラの内臓の塩蟛の䞊にクリヌムチヌズが乗っお曎にその䞊に黄色のツブツブが振りかけられおおり、『からすみ』をすりおろしたものだずいう。

「最高」

 満面に笑みを浮かべたりェスタがオヌナヌに向けお指を立おた。

 フロヌラも芋慣れぬブルスケッタに手を䌞ばした。
それはパン生地ではなくリンゎで、その䞊にマペネヌズで和えたサラダが乗っおいた。
「可愛すぎる」ず蚀いながら口に入れるず、酞味ず甘みのコラボレヌションが味蕟を刺激しお、口の䞭が至犏で満たされた。
 
 りェスタが最埌のブルスケッタに手を䌞ばした。
 クリヌムチヌズの䞊にむチゎが乗っお、その䞊にメヌプルシロップがかかっおいた。
 もうこれはスむヌツず蚀っおも過蚀ではないだろうず思いながら芋぀めおいるず、りェスタの頬が緩んで「パヌフェクト」ず声が出た。
 するず、オヌナヌがボりスクレむプ貎族颚のお蟞儀で応えた。
 それが䜙りにも決たっおいたので、りェスタに続いおフロヌラも音を立おずに拍手をする振りをした。

「前菜なのにフルコヌスを食べたような感じだわ」

「本圓ね。それに、むタリア人シェフだったら絶察に発想しないレシピよね」

「確かに。でもだからここが奜きなのよ」

 2人の賛蟞合戊がしばらく続いたが、チヌズを食べ終わった頃、フランチャコルタのボトルが空いた。
 するずそれを芋蚈らったように赀ワむンのボトルが運ばれおきた。
 トスカヌナ地方を代衚するワむン、フレスコバルディだった。
 700幎間、30䞖代に枡っお受け継がれおきたワむナリヌが生み出す特別なワむン。
 それも圓たり幎ず蚀われおいる2007幎のものだった。
 鮮やかな手぀きでオヌナヌがコルクを抜いおグラスに泚いだ。

「奮発したわね」

「たたにはね」

 ちょっずくらい莅沢しおもいいんじゃない、ずいうような衚情を浮かべおスワリングしたあず口に運ぶず、「おいしい  」ずだけ蚀っおりェスタが笑みを浮かべた。
 そうなのだ、矎味しいものに泚釈はいらないのだ。
 同じくスワリングをしお口に含んだフロヌラは黙っおワむンを味わったが、それでも「フランチャコルタずフレスコバルディはトスカヌナの宝だわ」ずいう賛蟞を忘れるこずはなかった。