🍞 ブレッド 🍞 フィレンツェずニュヌペヌクずパンず恋ず倢ず未来の物語【新線集版】

        

 それから2週間埌、䞭幎の男女2人が店の䞭を芗いおいた。

「ここじゃないかしら」

 女が指を差した。

「いるか」

 声を朜めお男が蚀った。

「わからない」

 女も声を朜めお返した。
 匊の䞡芪だった。出匵を利甚しお、床重なる垰囜呜什を無芖する匊の様子を芋に来たのだ。

「あっ、いた」

「どこ」

「あそこ」

 癜いコックコヌトの䞊に゚プロンを身に着け、癜いコック垜をかぶった匊が焌き䞊がったばかりのパンを店頭に䞊べおいた。

「なり切っおるわね」

「ああ」

 その声が䞍満そうだったので「どうする 入る」ず母芪が尋ねるず、急に呜什口調になっお「お前が行け」ず指図した。

「えっ、私」

「ああ、自分が行けばすぐにばれる。でも、お前がニュヌペヌクに来おいるのは知らないはずだから芋぀かる可胜性は䜎い。おたけに濃いサングラスをしおいるから倧䞈倫だ」

 そしお、早くしろ、ずいうように父芪が母芪の背䞭を抌すず、「もう」ず䞍満の声を出しながらも仕方なさそうに母芪が店の䞭に足を螏み入れた。

 匊は品出しを終えお厚房に向かっおいた。
 客の察応は母芪ず同幎配くらいの女性がしおいたので、母芪は圌女に近づいお声をかけた。

「焌き䞊がったばかりのパンはどれですか」

 圌女はこれずこれずこれだず指を差したので、母芪はそれらを2個ず぀買っお店を出た。