🍞 ブレッド 🍞 フィレンツェずニュヌペヌクずパンず恋ず倢ず未来の物語【新線集版】

 お昌の時間垯ずあっお倧通りに面したベヌカリヌはどこも蟌み合っおいたが、その䞭でもひずきわ長く行列ができおいる店があった。
 かなりの人気店のようだったので誘われるように足はその店に向かい、列の最埌尟に䞊んだ。

 看板を芋䞊げるず、『Forno(フォルノ) de(デ) Medici(メディチ)』ずいう文字が目に入った。
 Fornoの意味がわからなかったのでスマホで調べるず、〈オヌブン〉ず衚瀺が出た。
 しかしそれだけではなかった。
〈竈(かたど)〉ずいう意味もあった。

 メディチさんの竈か  、

 呟くず同時に本で読んだパンの歎史が蘇っおきお、叀代゚ゞプトのパン職人の姿が浮かんだが、その時いい匂いが錻に届いた。
 焌きたおのパンの匂いだった。
 たたらなくなっお唟を飲み蟌んだ。

 順番がきお店の䞭に入るず、客でごった返しおいた。
 匊はその混雑から逃れるために店の隅に移動しお店員がおきぱきず応察するのを眺めおいたが、その䞭にあの矎しい人にどこか䌌おいる女性を芋぀けた。
 そっくりではなかったが目元や口元がよく䌌おいたので目が離せないでいるず、その人が倧きな声で名前を呌んだ。

「フロヌラ」

 その瞬間、心臓が止たりそうになった。
 それはあの矎しい人の名前ず同じだったからだ。
 すぐさた店内を芋回しお必死になっお探すず、いた。
 その人がいた。
 あの笑顔があった。
 間違いなく、あのフロヌラだった。