無理無理。
絶対にむり!!
全てを理解してしまって、体全体から火が出たんじゃないかと思うぐらいさっきとは比にならないレベルで体が真っ赤になる。
そんな慌てふためくわたしをみて、優衣はどこか満足げで。
視線から「早く食べて」と圧が伝わる。
クッキーは食べたいけど、食べたくない。
食べたい、食べたくない、食べたい食べたくない……
頭の中で2つの意見が消えては現れてを繰り返して、もうどうすれば……。
いや、どうするって食べれるわけないじゃん。これはいわゆる『あーん』なのでは?
そんな、ご主人さま、ちがう男の子からのあーんなんて……!!
「菫って誰のものだっけ?」
「えっ……」
パニックの頭に突然冷ややかな声が聞こえてに言葉が詰まる。
さっきまでの楽しんでた声じゃなかったから
誰って、そんなの……
「まぁいいよ、食べないなら食べちゃうけど」
「え、……!」
いやだ、この機会を逃したらいつ食べれるか分からい。このクッキー、わたしが食べる!
意を決して、優衣に摘まれたクッキーぱくりっとかぶりついた。
うわぁ〜おいし〜!!
食べてしまったら恥ずかしさとかメイドとかなんてすぐにどっか行っちゃって、あまりの美味しさに顔がとろける。



