朝陽にまで言われてしまったらこっちもしては抵抗する理由がなくなってしまった。
断ろうと口を開こうとすると優衣からの無言の圧力。
ここまで来たら優衣のいうとおりに座った方がましだ。
だとしてもあくまでもメイド。
優衣の指定した場所よりも遠い場所に座った。でもそれが間違いで。
「菫、ご主人様の命令。聞けないの?」
「…………っえ?」
そんなことを言われたかと思うと、優衣の手が私の腕をグッと引く。
男の人に勢いよく引かれたら抵抗なんて簡単に出来なくてせっかく空けた間はきれいさっぱり無くなった。
しかも心做しか指定した距離より近い気さえする。
優衣とわたしの太ももが微かに触れる。そんな距離。
少し動くと触れ合う太ももに、嫌でも流石に意識がうつってしまいみるみる顔が熱くなる。
ちょっと!朝陽、たすけて!!
朝陽に助けを求めようと目配せするも一向に目を合わせてくれない。
でも口角ははっきりと分かるまでに上がっている。
この人、絶対楽しんでる。
朝陽に対する怒りと触れる優衣の太もものことで頭がパンクしそうだ。



