近距離恋愛はむずかしい




ぼっーとしていたら扉付近にいた優衣が教室に上がって、容赦なく近づいてきた。



「だから、何してるの」

「な、何って…プリント整理」



そう言うと優衣の顔が少し怪訝そうな顔になるのが嫌でもわかる。



「菫が?」



あっ、まずい――――――。



「いやっ、まぁ暇だったし」 



"ステラの生徒がプリント整理をしていました"



そんなことが学園長にバレたら、しかも優衣の口からバレたらあの先生はクビかもしれない。

さすがに人の人生をめちゃくちゃには出来ない。 



優衣、言わないで……!!



ビクビクして優衣を見ていると。


椅子に座っているわたしを囲うように手が伸びてきて――――――。