これは無視してみるのもありかもしれない。
もしかしたら今わたしに見えているものは全部幻覚かもしれないし。
このままだとお迎えに来てくれたって都合がいいことを考えてしまう。
きっと幻覚だよ。
それにわたしを見ても優衣は反応もしてないし。
優衣はわたしに気づいてないはず。
そう信じてまた歩き出した。
優衣の方へ視線を向けないようにして
優衣の前を通った瞬間。
わたしの肩がグッと掴まれて。
「どこ行くつもり」
「へ……?」
そりゃー気づいてますよね……。
横から注がれるのは明らかに冷たい視線だとわかるから目が合わせられない。



