「へ〜。菫が珍しい」 何やら面白がるようにニヤニヤしているのは早乙女 咲奈(さおとめ さな)。 中等部からの友達で、親友といっても違和感のない。それぐらいずっと一緒にいる。 「何ニヤニヤしてんのよ」 「いや、昨日なんかあったのかなって」 「そんな勘ぐってるとこ悪いけど、なんにもありません」 「なわけ無いじゃん! なにかないとあの優等生すみれが遅刻するわけない!」 「だから遅刻はしてない!」 力任せにかばんを机の上に置く。 そして荷物の整理を始めた。