近距離恋愛はむずかしい




「一緒に映画みよう?菫も気になってるでしょ?」



ずるい。優衣は、ずるいよ。


ずっと気になっていた映画だもん。

こうなったら断れない。



「うん。見ま、」

「敬語?」

「……見る。」



そういうと、優衣はニコッと笑って。




「ワンピース、似合ってる」



そんなことを優しく囁いた。



「当然、なによ」

「ただ思っただけ」




行動の読めない優衣に頭がいっぱいいっぱい。



わたし、優衣と映画が見るんだ……。



こうやってこの部屋で映画を見るのいつぶりだろう。
本当に小学生のときに隠れてみた以来かもしれない。




「せっかくの映画だしなんか食べ物持ってくるね」

「俺も一緒に行くよ」

「でも、」

「行くよ」



わたしの提案を全無視して、優衣はガチャッと扉を開けた。