するりと首から優衣の手が抜けると、
次は背中に回った。
お腹の近くを手が通った感覚がどこかくすぐったくて少し体を縮こまるけど、そんなの優衣は気にしない。
グッと軽く引き寄せられて、さっきよりもわたしと優衣の隙間が狭くなった。
そろそろ、わたしの手の行き場も無くなるから……!!
強く押し返さてみても怖いぐらいはビクともしない、
そのまままるで抱きしめるみたいに。
ドクドクとさっきよりも強く心臓がなる。
こんなに近くにいたら優衣にも聞こえてしまう。でも止めようと意識すればするほど、どんどん波打つ心臓。
優衣がいつもつけている柑橘類の香りの香水がいつもより強く香る。そしてふわりと優衣の甘く優しい香りに全身が包まれたとき、エプロンは完全に外れ、床に広がった。
黒のワンピース姿になったわたし。さほど服装は変わらないけどなんだが気恥ずかしい。
「これでメイドじゃない」
「でも、優衣さま」
「その様付けもやめて。
ずっと思ってたけどいやだ」
い、今頃ですか??
わたしあなたとあってからのほとんど様付けですけど。
「ねぇ、菫」
優衣はわたしに言い聞かせるみたいにわたしの名前を呼んだ。



