近距離恋愛はむずかしい






「ねえ、菫、制服で来たんだ」





不敵な笑みに嫌な予感がして、勢いでカチッとスイッチを押す。




「なに、その顔」

「どんな顔?」

「その意味ありげな顔」

「さぁーね?」




再び、カチッと音がしたと思ったら、部屋が暗くなる。


それと同時に背中が扉にぺたりとついた、完全に壁ドン状態。


少しクラっとしたのは、けして優衣のせいとかじゃない。急に暗くなったから頭が混乱しているだけ。



この完全に優衣に押し負けている状態をどうにかするためにも、ぐッと睨みつける。




「離してよ」

「無理、暗いの怖い」

「馬鹿言わないで、電気つけてよ」

「暗くて見えない」





電気をつけたくてもスイッチのあるのは右手側。でも優衣に握られてしまっている。