それでも。
「このステラでの12年間、いろんな人が優衣くんのこと好きになったと思う。でも」
でも
きっと
あたしが
「あたしが世界で一番、優衣くんのこと好きだった……っ!!」
涙で優衣くんのことよく見えない。
でも、全部言えた。
伝えたかった思いも、隠してた気持ちも、新しく気づいた感情も。
最近は鉛みたいにずっと重かった。
これからは解放されるんだ。
ゆっくりと立ち上がって、夜景を見る。
こんな気持ちで夜景見ることなんてあるんだね。
「椿」
「うん」
「俺は椿の気持ちのこたえられません」
風がふわっと吹いた。
熱くなっていた頭が冷やされていく、そして何かが風と一緒に運ばれていった、気がする。



