「…………メイドは疲れた?」
思ってもみない質問に映画に向けていた視線をバッ!とお父さんから向けたら、心配そうに見つめる瞳。
「最初、菫をメイド教育させるかどうか、すごい迷ったんだ。お母さんは大反対だったよ」
「うそだぁ〜」
あの厳しくて、メイドというものを徹底的に教えてくれたお母さんが??反対??
信じられないけどお父さんは「はは、嘘じゃないよ。気持ちはわかるけど」なんて懐かしそう。
「あんなに小さい子に!!ってね。
でも今川家は一応子供は神楽家に入れるって暗黙の了解みたいなのがあるから試しに優衣に会わせたんだ」
優衣と初めて会った日のことは全て鮮明に覚えてる。
多分今後一生忘れない。
桜が咲いてた。
春っぽく暖かい日でポカポカしてて、ちょっと眠くてお母さんに、シャキってしなさい!!って怒られて。
遊んでおいで、って言われたから鬼ごっこをしたっけ。ふたりじゃつまんないから、屋敷のメイドさんも無理やり混ぜて。



