そう決心してから1週間がたった。
今日も屋敷には寄らないで家に帰ったら。
珍しい、玄関に黒の革靴が置いてある。今日はお父さんの方が早く帰ったみたい。
リビングに向かうと、お父さんはソファでくつろいで、ひとりで映画を見ていた。
「ただいまー」
「あ、すみれ。おかえり。
今日はお母さん遅くなるって」
「じゃあご飯はお父さんよろしくね」
「しょうがないねー」
かばんを置いてお父さん隣に座ったら、食べていたらしいお菓子をわたしにもくれたからパクって食べる。
こうゆう気遣えできるのが神楽家の執事らしいよね。
「なんの映画?」
「ローマの休日だよ。菫とも小さな頃から飽きるぐらい見てきたよね」
「飽きないよ。
いつ見てもワクワクするし」
うちの家はとっても仲良しだと思う。
両親もいい雰囲気だし、わたしとの関係も悪くないし、こうやって構ってくれる。
でもやっぱり普通の親子でいる時間よりも仕事仲間としている時間の方が多いこともあるから。
わたしは小さい頃から両親と映画を見る時間が好きだった。



