近距離恋愛はむずかしい



これ以上は話さなくていいことまで話しちゃうと思ったわたしは、ギ、と椅子を引く。



「帰るね」

「また突然動き出しますね」



無視してバックを取ると、そんなわたしに合わせて晴海くんもかばんを持った。



「別に晴海くんはいてもいいじゃん」

「お嬢様育ちのお姫様をポイって野放しにできないでしょ」

「わたしはそんなんじゃない」

「対して変わらないから」



鍵を持って扉まで行くと「今出ないと閉じ込めます」なんて聞き覚えある言葉。



「それ毎回言ってるの?」

「まさか、仲良い人だけですよ」




外に出ると意外と日差しが強くて目を細める。そんなわたしの後ろでガチャっと鍵がかけられた。




「鍵置いてくるんで校門集合で」



そんな業務連絡をしたら、こっちの反応なんて見ずに行ってしまった。


わたしには拒否権はなし、か。



図書館を出たら、右には運動場が見える。

普段は見慣れないテントだったりコーンが置いていて、全然実感無いけど明日は体育祭。