わたしの反応に安心したみたいに笑ったらわたしから視線を外して奥さまへ。
小さな頃から見てきたこの真剣な眼差し。お母さんはわたしのメイドとしての先輩でもあって、色々なことをたくさん教えてくれた。
正直に言えばとっーても厳しくて怖かったけど、わたしが泣きそうになる度にこうやって慰めてくれて。
「彩芽、せっかくなら今川のみなさんも一緒に食べましょう」
1人思い出に浸っていたところで奥さまのそんな提案が耳に入って一気に意識が戻ってくる。
「そんなよろしいのですか?」
「もちろん!みんなで食べた方が美味しいわ」
「じゃあ言葉に甘えましょうか」なんて言葉が聞こえたかと思うとテーブルに椅子が3つ、いつの間にか増える。
こうやってわたしたちを食事に混ぜてくれるのはもう恒例になってるし、初めてじゃない。
そしてわたしの席は毎回決まっている。
「失礼します」
「うん」
もちろんご主人さまである優衣の隣だ。



