スーツが信じられないぐらいに似合ってて、わたしはメイドなのに、仕事中なのにいやにドキドキしてしまう。
優衣からのスキンシップにもだいぶ慣れた。
最初は一つ一つに慌てて、照れて。その度に恥ずかしくなって、でも今は慣れた。はずなのに。
ここから見る優衣はなんだか知らない人みたい。そんな優衣にまた痛いぐらい胸が鳴る。
照れ隠しでまた手を動かし始めて、キュッときれいに結ばれたネクタイ。これで優衣が完璧になった。
「優衣さま、かっこいいです」
「……突然だね」
驚いているのかな?
わたしの言葉に目を見開いて驚いている優衣がなんだか面白くて、笑っちゃうわたし。
「ただ思っただけですよ」
優衣の目を見ていう。この茶色に輝く宝石のような瞳。わたしを吸い込んでしまいそうになるほど深くて、きれい。
────トントン
部屋にノックの音が響いた。
きっと奥さまが屋敷に着く知らせ。ふわっと笑みがこぼれる。やっと会えるね。お母さんたちに。



