いやいや、だめでしょ。
『いや、さすがに主人に手伝わせるのは……』
だよね!だよね!わたしの頭の中の悪魔ちゃん!!
なんの躊躇もなく優衣は椅子を持ってきてわたしと向かい合うように座る。
そして白く細長い指でプリントを半分すくい取った。慣れた手つきでプリントを机の上でトントンと整える優衣。
その動作でさえ見惚れてしまいそうになるかっこよさがあるけど。優衣のメイドである身としては悪魔ちゃんと意見は同様、プリント整理なんてさせたくない。
「大丈夫。
優衣は先帰ってて」
「なんで?」
「なんでって、ステラの生徒にこんなことさせれないよ」
「菫もステラでしょ」
わたしもステラだけど!!違うじゃん!!
私の言葉なんて全く耳に届いていないみたいに優衣はペラペラとプリントを分け始めて。ただ焦りと困惑でどうにかしなくちゃって思って。
「でもっ…………!!」
優衣を止めようと手のひらを前に出した。
その時。



