でも、癖って変なの。 「家どこらへん?」 手を離してもまだ送ってくれるつもりでいるみたい。 「家近いし1人で帰れるよ?」 「どっち方面?」 私の話は無視ですか! ぷくーっとほほを膨らます。 「1人で帰れるもん!」 「危ないだろ」 「大丈夫だもん!」 「お前そそっかしいじゃん」 そう何回か繰り返していた時、 「きゃっ!」 「っぶな」 階段を一段踏み外しかけてしまったのを湊君が助けてくれた。