「…何?あたしチャイム鳴る前にトイレ行きたいんだけど。授業中の内職で出来る事なら、後にして欲しい。」
「…トイレは我慢出来ないよな。」
和也は簡単に解放してくれた。
トイレから戻ってきたあたしは、あたしの席の近くに座っていた和也に声をかけた。
「…さっきは話折って、ごめん。用は何?」
和也は顔を上げて、あたしの顔を見た。
和也の顔は整っている。
同じ学部の奴等がからかってるし、本人に自覚は無いみたいだが。
曇りの無い澄んだ綺麗な瞳が印象的だ。
あたしは和也の顔を正視出来ず、少しだけ目を逸らした。
「…ごめん。午前中の授業に配られたプリント、コピーさせてくれる?」
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