「父さんの体調が悪いのは、美綺も知ってるだろ?俺、この冬休みに実家帰ったら、もうこっち来ないかもしんないから…。最後に、こっちに居た証を作りたかったんだ。」
………嫌だ、和也。そんな事言うなよ。
こっちに戻って来れるかもしんないんだろ?
可能性はゼロじゃないんだろ?
「…………美綺。今日は連れて来てくれて、本当にありがとう。」
あたしは和也の顔を真っ直ぐ見つめてから、口を開いて、一回閉じてから、また開いた。
「……………………………ないで。」
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