退屈な授業は、寝るかケータイいじるか、内職するに限る。



あたしは教室の後ろの席に座り、机の上に上手く鞄とノートを並べて、その陰にケータイを置いた。


よし、内職の準備は完璧。






授業の前にトイレに行こうとして、あたしは呼び止められた。

「美綺〜。」

胡散臭そうに振り返ると、同じ学部の友達・結城和也(ユウキ カズヤ)が居た。


あたしは和也を睨み付ける。

「和也、あんた午前中の講義、出なかっただろ!!」

「いやいや、寝坊しちゃって。」

「…知るか!そろそろ出席数ヤバイんじゃね?」





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