「あのさ、俺と付き合ってくれん?」 突然のことだった。 5月放課後に、誰もいない教室の中で、学校で人気者の雨夜真(あめよるしん)に告白された。 「え?」 あまりの出来事に、私、神楽蛍(かぐらほたる)は思考回路が停止した。 なにがどうなって、雨夜くんに告白されるようになったんだろう。 「ドッキリ?」 「はい?」 「それとも罰ゲーム?」 「ちょちょちょ…」 それかただの悪ふざけとか? そうじゃないと、告白してくるはずがない。 「ちょっと、ストップや!」