鮮やかなもの

時は流れて、夏。

「類(るい)くん、産まれそう!」

おしるしがきた。

「いよいよだね、ゆっこちゃん!」

「類くん、怖いよ…」

「俺もいるから、大丈夫」

類は出産に立ち会ってくれた。

そうして産まれた子どもの名前は、たくさんの幸せに恵まれるように千幸(ちゆき)と名付けた。

入院中は看護師さんや助産師さんがいてくれたからまだ良かった。