彼と別れた瞬間、チャラいドクターからの求愛が止まりません


 「ごめん。この前、疲れてたのに無理させたね。早く帰すべきだった」

 「いえ、違います。私の自己管理の問題で……」

 「元々、貧血なりやすいだろう?無理するな」

 そう言う先生は、いつもの軽い瀬名先生ではなくて、真剣なーー瀬名瑞貴先生だった。

 「少し休んだら、今日は早退してゆっくり休むこと。いい?師長には俺から言っておく」

 「はい……すみません。ありがとうございます」

 先生の目を見てお礼を言うと、その瞳がわずかに揺れた気がした。

 「はいっおまたせー」

 毛布を抱えた恵理ちゃんが戻ってくる。

 「やっぱり私の予想は当たってたね!無理しないでよ〜。今日はゆっくり休んで。ほんと気にしなくていいから!」

 「ほんとにごめんね、恵理ちゃん。ありがとう」

 二人が休憩室を出て行き、私はひとり、目を閉じた。

 横になると頭が少しずつクリアになってくる。

 私……瀬名先生に運ばれたの……?

 数分前の出来事を思い出して、思わず両手で顔を覆った。