「咲人さん、私、幸せです」
「うん。俺も」
「キス、したいです」
「うん」
俺も――
そう言って、咲人さんはキスを落とした。何度も、何度も。昼が過ぎ、夕方になり、外が暗くなるまで。
今までの二人が埋められなかった隙間を、これでもかとキスで埋めて行く。
「ミミ、かわいい」
「んぅ、……っ」
一線は超えない。
つもりでいる。
でも、ちょとだけ……。
「咲人さん、もうダメです。触って……っ」
「……仕方ない子」
横顔に汗が流れる咲人さん。その顔には「大人の意地」なんてキレイさっぱりなくなっていて――すっかり温まった手が、私のふくらみに伸びる。
その時だった。
大きな音と共に、扉が開く。
もしやリズ組⁉と構えていると、
「やっほーミミちゃ-ん!遊びにきたぜ~」
なんと、やって来たのは飛鷹さん。



