玄関の先、ドアを隔てたところに
リビングがある。
ドアの中央にある磨りガラスに
リビングの中のテレビの明かりが見える。
佳乃子たちがガヤガヤと玄関に入ると、
その磨りガラスに人影が写った。
人影はあっちに行ったり
こっちに行ったりと落ち着かない。
それを見た佳乃子は
すたすたとドアの前に立ち
ドアノブを引いた。
突然だったのでスコットと楓は
荷物を降ろす手を止めて佳乃子達を見た。
「こんばんは。あなたが柊斗くんね?」
佳乃子は少し中腰になって話しかけた。
それは優しく丁寧な彼女の人柄が出ていた。
ドアの先にいた柊斗は「はい」と頷いた。
佳乃子が見た柊斗の顔は
何故か不思議な表情だった。
懇願する様な怖がっているような
佳乃子に緊張している表情に見える。
ただそれらは10歳の男の子らしい表情だった。
ーー勝手に来たことで私に怒られると
思っているのかしら。
そこで佳乃子は柊斗に
とびきりの笑顔を見せた。
柊斗は驚いて目を丸くした。
「お腹すいたでしょ?」
「え…はい」
「そうよね。
だって頑張ったもんね。
皆んなでご飯食べよう。
ピザ好き?デザートもあるよ。
あ、アレルギーとかある?」
「…好きです。アレルギーは無いです。」
「よし、こっちきて」
矢継ぎ早に質問する佳乃子に柊斗は圧倒され
すっかり佳乃子のペースに取り込まれていた。
佳乃子の後について柊斗もキッチンに向かっていた。
リビングがある。
ドアの中央にある磨りガラスに
リビングの中のテレビの明かりが見える。
佳乃子たちがガヤガヤと玄関に入ると、
その磨りガラスに人影が写った。
人影はあっちに行ったり
こっちに行ったりと落ち着かない。
それを見た佳乃子は
すたすたとドアの前に立ち
ドアノブを引いた。
突然だったのでスコットと楓は
荷物を降ろす手を止めて佳乃子達を見た。
「こんばんは。あなたが柊斗くんね?」
佳乃子は少し中腰になって話しかけた。
それは優しく丁寧な彼女の人柄が出ていた。
ドアの先にいた柊斗は「はい」と頷いた。
佳乃子が見た柊斗の顔は
何故か不思議な表情だった。
懇願する様な怖がっているような
佳乃子に緊張している表情に見える。
ただそれらは10歳の男の子らしい表情だった。
ーー勝手に来たことで私に怒られると
思っているのかしら。
そこで佳乃子は柊斗に
とびきりの笑顔を見せた。
柊斗は驚いて目を丸くした。
「お腹すいたでしょ?」
「え…はい」
「そうよね。
だって頑張ったもんね。
皆んなでご飯食べよう。
ピザ好き?デザートもあるよ。
あ、アレルギーとかある?」
「…好きです。アレルギーは無いです。」
「よし、こっちきて」
矢継ぎ早に質問する佳乃子に柊斗は圧倒され
すっかり佳乃子のペースに取り込まれていた。
佳乃子の後について柊斗もキッチンに向かっていた。


