モイラ --天使が犯した罪と罰--




吸って。


吐いて。


吸って。


吐いて。



ぼーっとする意識の中で、私はひとつのことを思い出した。


ああ、昔もこんな風に、過換気の状態になったことがあるって。



吸って。


吐いて。


吸って。


吐いて。



耳からキィーンと障るような音が聞こえた時に、ふたつの声が聞こえてきて、思わず手で耳を塞いでしまった。


けれどそのふたつの声は直接聞こえるものではなくて、頭に直接語りかけるような、記憶を掘り起こすものであった。



吸って。


吐いて。


吸って。


吐いて。