『“ヘメラ”と“アイテル”は結合双生児であり、脇腹で二人の身体がくっついている状態でした』
『分離手術を受けるためには、多額な金額が必要でした。その為にあらゆる人に助けを求めましたが、援助を提案していただける方は現れませんでした』
『しかし“ヘメラ”は透視の力を持っていました。
あらゆる物を透視し、未来を見通す。
詳しい資料は残っていませんが、その透視の力に創始者は魅せられました』
『そして創始者は、透視の力を持たない“アイテル”を“ヘメラ”から分離することで、透視の力が増幅し奇跡をもたらすと考えました』
(……しかし)
『しかし、分離手術にて“ヘメラ”は亡くなりました。一つの身体になった“アイテル”を創始者は愛するようになり、集団は更に信仰を強めていきました』
『やがて集団は内部で分裂し、創始者を崇拝する者と創始者の考えを別に解釈する者と分かれていきました』
『そして、【ヘメラ】の本拠地は火災に遭いました。火災で多くの信者が亡くなり、創始者と“アイテル”も亡くなりました。
【ヘメラ】は火災により実質解体となり、現在まで動きを見せていません』
