檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か

「まだ熱あるな」

額に触れられる。

ひやりとした感触。

その優しさに、一瞬だけ気が緩みそうになる。

「ちゃんと休めって言っただろ」

軽くため息をつく。

怒ってるわけじゃない。

ただ、心配してるみたいな声。

ーそれが一番怖い。

「…凛月」

思わず名前を呼ぶ。

自分でも、理由は分からない。

「ん?」

すぐに返ってくる声。

視線が真っ直ぐ向けられる。